まさしく、金言。 | ★コピーライターが思わず ! となったコピー。

まさしく、金言。

北京オリンピックで、銅メダルをとった日本の
女子柔道の選手が、おめでとうをいうレポーターに
対して、「金以外は同じです」というきっぱりした

言葉で悔しさを表しているのを観て、
以前、やはりオリンピックの水泳で銅メダルを
獲得した女子選手が「金がいいですぅ~」と
悔しそうに話していたのを思い出す。
 
宇宙人「先生、どうして女子アスリートはああも金に
執着するのでしょうか」
ドクロ「それはだね、フェミニズムの影響なんだよ。
男の持っているものには価値がある。女もそれを
持つべきだと思っているんだ」
宇宙人「そこから執着心が生まれると。なるほど。
しかしそれと金メダルがどう関係するのですか?」
ドクロ「ふふふ、ほれ、男には生まれつき付いておるだろうが。
両足の間に金のポニョが。女にはない。だから
執着するのだよ」
宇宙人「…先生、いっぺん死んでみます?」
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
やったぞ、金!
あ、北京の話ではありません。

 
 
総合ディスカウントリサイクルのコメ兵の広告より。
この広告が掲載されたのが、日本の女子ソフトボールが
金メダルをとった日の翌日の新聞。
つまりこの日の新聞には一面からスポーツ欄、社会面まで
このニュースが踊っているという素敵な状態である。
 
なぜ、やったぞ金なのか。それはいま金が高騰しているから。
キャッチに続く「今、金やプラチナが高騰中」という
一文で「やったぞ、金!」のワケが説明されてる。
金を売るなら今が、(コメ兵からすると買取)
ナウ・ゲッター・チャンス!ということである。
 
ビッグイベントに便乗する表現は、アイデアのひとつだ。
(この場合、4年に1回しか使えませんけどね)
ただ、この広告は5センチ×8センチと小スペースで、
同じページや隣のページには同業の高価買取の広告が
あるが、それに比べてもスペースが小さい。
 
スペースが大きな他社の広告を見ると、
即現金払いなどの特長や店舗地図など、
訴求したいことが複数表記されている。
しかし、スペースが小さいから同じような
アプローチはできない。
 
ちびすけが、多くの中で注目してもらうには、
大きな声でジャンプして手を上げなければいけない。
まずは目を止めてもらうこと。そこに注力する。
 
「私もできまーす」と訴えてまず選択の中に入れて
もらうことが第一の目的
である。
それには、忙しい人やぼんやりとしている人に
目をとめてもらわなければいけない。
 
小スペースだと、無難な表現の場合だと
見過ごされる恐れがあるから、奇をてらうような
表現が必要だ。多くのことも言えない。
そこでオリンピックに便乗したという
ことだと思う。
 
金が高騰というタイミングが味方した

とは言え、「やったぞ金」という表現で、
金を売るチャンスと受け手に行動させるよう

動機づけしている点は、小さいのに

しっかりしているねぇと褒めたい。
小さな広告でも表現にドライブをかける
ことができれば威力は大きな広告に負けない。
 
表現としては、奇をてらった感があるけれど、
広告の目的と表現がきちんと一致しているので
作戦としては真っ当な理にかなったやり方である。
 
さてさて、こうしたゲリラ的なアイデアを
人間が体を張ったらどうなるか。
それを実現したのが、あの江頭2:50さん。

 
吉田沙保里選手が金メダルを獲ったオリンピック
女子レスリング55キロ決勝の会場で
金色のコスチュームで観客席にいたところを
テレビカメラが捉えた。

 
 2:50
視聴率32.8%(関東地区)だって。
こちらも「やったぞ、金!」である。
それにしても、江頭2:50さんの
嗅覚の鋭いこと、決定力が高いというか
きっとストライカー体質なんだろうね。