マシュマロ、メロン、スイカ、ロケットまでも。 | ★コピーライターが思わず ! となったコピー。

マシュマロ、メロン、スイカ、ロケットまでも。

小向美奈子がスライム乳で、細川ふみえがマシュマロ乳。
ほう。いつの間にやら、ボイン市場は大きさでなく個性を
競い合っているのか。
(自分で書いておいてなんだけど、ボイン市場って
なんだよ。しかもボインって今つかわないし)
 

まぁ、そんな市場があるとしてだ、市場が成長
段階であれば、FカップよりGカップ、Gカップより
Hカップ…という按配でカップの
大きさが競われることになる。

 
しかし、大きさ競争が一段落すれば、そこに新しい
訴求ポイントが必要になってくる。
それが、ロケットとかスライムとかマシュマロとか
メロンやスイカ、マンゴーといった形状や特徴である。

(すべて乳という言葉とコラボされている)

 
大きいのは当たり前、次は差別化、そしてポジショニングだ。
(よけいなことだけど、昔は静物画において
フルーツというのは、肉体的快楽の象徴として
描かれたということを何かで読んだな、
人類ってスケベよね)

 
そして、ボイン市場における新たな競争が
始まるのだ。(本当かな~)
市場サイクルの変化によって、商品の訴求
ポイントも変わっていかねばならない。
それは携帯電話もボインも同じ。
エコが当たり前の市場に、エコですよと
強調してもそれはほとんど差別化にならない。
どれだけエコか、どんなエコかを
言わねばならない。

 
それにしても、スライム乳とかマシュマロ乳とか
スイカップとか、ネーミングした人って
いいセンスしているよなー。
それで、次の表現もいいと思うんだ。
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
大切なモノを液もれの不安からまもりたい。いわば、親ごころ電池。
ボルテージに、かえておこう。
 
 
マクセルの乾電池ボルテージの広告より。
こちらのギャラリー では別バージョンやCMも。
広告はというと、オモチャ(電動?)をもった

子どもの写真に
 
リモコン、懐中電灯、
目覚まし時計、
おもちゃ…
電池で動く機器は、
キミの手が届くモノ
ばかりだね。

 
というヘッドコピーが書かれている。
その下の、いわば結びのコピーが
上の表現である。

 
事実の認識(商品がないことによる
不安や不便を感じさせる)から、
解決策としての商品の紹介という流れ。

 
それで、個人的には、「親ごころ電池」という表現に
目がいった。この広告の訴求相手は
子どもではなく、その親でしょう。
だから、「親ごころ電池」という、親であれば
気になる、心動かされる表現が効果的だと思う。
 

商品の特長やコンセプトを、この表現のように
いわば~とか要するに~とか分かりやすい言葉で
置き換えると、メッセージにドライブがかかって
強くなる。

 

この場合、たんに言い換えただけでなく、
訴求対象が親だけに、「親ごころ」と表現したところが
とてもクレバーだと思った。

このセンテンスがあるとないとでは、メッセージの

力が違うでしょ?

それはもうスライム乳よりもお見事。
 

話はヨコにずれるけれど、このメッセージは「誰に」言うかが
きちんと決められた上での表現。たとえば高齢者であれば
また違った言い方になる。

 

誰にどう伝えるか、誰に必要としてもらいたいかを考えるのは

大事なことで、広告主が考える場合もあるし、ディレクターや

コピーライターが考える場合もある。
たとえばゲーム機(ゲームソフトでもいいが)。
子どもにはゲームとして、大人には脳トレーニングなど
学習方法として、高齢者にはボケ予防とかリハビリ
といった健康促進方法として訴求するなど、対象によって
違った価値を見つけたり、作ったりしてアプローチ
することで、新しい客層をつかむことが期待できるわけだ。
 

初手からボインの話で、どうなることかと思ったけれど
まじめな話で締めることができてよかった。よかった。
今回も、はなまるっ!合格