ヒラメキは光を受けて、キラメキとなる | ★コピーライターが思わず ! となったコピー。

ヒラメキは光を受けて、キラメキとなる

一方を聞いて沙汰するな。
ものごとを判断するときは、
ひとつの意見や考えだけでなく、
異なる意見にも耳を傾けよ
ということ。
沙汰というのは物事の是非を論じ
定めるという意味。
大河ドラマ「篤姫」でよく使われていた。
 
まだ薩摩分家の姫であった篤姫は、
母親にこの言葉を教えてもらう。
以降、これは篤姫の行動指針の
ひとつとなる。
 
大奥に入っても、自分の周りの意見
だけで決めることなく、意見が異なる者や
対立する相手など両方の話を聞いて
判断したり、納得するシーンが何度が
出てくるが、そのたびに篤姫の口から
この言葉が出てくる。
 
言葉の意味するところは、なんら特別な
ことではない。でも、考えてみると
僕たちはどちらかというと一方を聞いて
沙汰している方が多い気がする。
世の中だってそう。テレビや新聞の報道を
みてみると、一方の考えでしか語っていない
ように思えるケースも少なくない。
 
攻撃された方はテロだといい、
攻撃した方はレジスタンスだという。
どのような立ち位置や考えから
捉えるかで物事の見方は大きく変わる。
 
物事は多角的に見よ、複眼的に見よ。
あるいは、時には鳥のように俯瞰で見たり、
虫のように地べたを這い、接近して見るのが
大切だ。
異なった視点や距離から見れば、それぞれ
違った見え方や新しい発見がある…と
さんざんそんなことを言われてきた。
 
もちろん分かってはいる。けれど
すべての情報をそのように見たり、
精査するのは無理だ。
能力もあるが、だいいち面倒。
便利な環境に浸かり続けていると、
ささいなことさえ労力を惜しんでしまう。
考えることさえ億劫になってしまった。
なんたるざまだ。
 
だから、広告のコピーでさえも
思考をサポートしていかないと
いけなくなっちゃったのだ。
 
というのはウソですが、価値は
分かりやすく、そしてスピーディに
伝えたい。だから次のような表現が
生まれるわけで…
 
 
★今回のビックリマークなコピー。
 
 
狙いが、正確であるっていうことは、
余分な資源を使わないっていうことです。

 
 
パワーロスがない。つまり、タイムロスがない。
 
 
ひとつめはエプソンのプリンタ技術、ふたつめは
フォルクスワーゲンのゴルフの広告より。
どちらも4年前くらいでやや古いのだが、
アプローチが似ているので並べてみた。
 
どちらも機能、性能を伝えて、続けてそれを
使う側にとってのメリットに変換している点。
つまり~、すなわち~という流れの構成。
コピーに限ったことでなく、文章であれ
口頭であれ、何かを人に説明するときの
コツである。
 
ゴルフのケースはストレートで分かりやすい。
エプソンのコピーは説明するとこういうこと。
この技術はねらったところにピンポイントに
インクを打ち出すメカニズムなので、
インクの無駄打ちがない。
それをエコ(省資源・省エネルギー)の視点
から語っているわけ。
 
もともとエコを目的に開発された機能では
ないらしいのだが、当時のエコブームという
状況のもと、新しい価値として訴求している。
 
このように、従来からあった機能や特徴が、
トレンドや世の中のニーズという視点から
捉えることで、新たな価値が生まれるは
よくあること。
 
ポリフェノールを思い出してほしい。
もともとあった成分が健康ブームで
脚光を浴びた。ココアやチョコやワインまでも
健康と言う視点のおかげで、カラダに良い食品
という新しい価値を持つことができたのだ。
 
モノに光を当てると、当てる角度や位置に
よって見え方は異なるし、映し出される
影のかたちは違ってくる。
ものごとは一方だけでなく、少なくとも
二、三方向から見ないと、実像というのは
なかなかわからないと思う。
思考停止にならないためにも、
多角的に見る、考えることは大事なんだね。
 
光を当てる位置や角度というのは、
アイデアの発想のスタートライン
にもなるから、いろいろ試してみるといいよ。
思わぬ発見と出会うことだってある。
下のように逆さまにするだけで、怖い顔した雄牛が
読書するロボットになる
わけだし。
$★コピーライターが思わず ! となったコピー。-bullrobo
 
じゃあ、その立ち位置や角度はどう決めれば
いいの?という話になる。
そうだね、フリスクを食べてみれば
いいよ、というのは冗談だが、
Hello,Ideaをテーマに宣伝展開している
同社のアドバイスを参考にしてみよう。
 
トップ画面のサムネールをクリックすると、
8つのヒントが現れる。
たとえば「視点を変えてみる」とかね。
$★コピーライターが思わず ! となったコピー。-frisk
 
もちろん、CMも参考になるかも。
その1アイデアはどこで生まれる?
僕は、歩いている時など移動中か風呂で
ひらめくことが多い。


その2状況や必要性によって価値もかわるぞ。
たとえばペンがヘアピンにとか。
常識にとらわれず、目的にこだわるのだ。

 
いずれにしても、まず先入観や思い込み、
を捨てることが大切だね。
常識だけで沙汰するなと言うこと。
 
ただし、ひらめきはコントロールできない。
アイデアの女神はどうも気まぐれらしい。
やっかいなことに必要な時にはなかなか
降りてこない。
 
そのくせ突然の腹痛のようにいきなり
降りてくるのだ。
たとえタイミングを逸しても、そんな
ものだとくよくよしないこと。
考え抜くことを怠らなければ
アイデアの女神は裏切らないようだし。
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